士幌運輸有限会社
地域の物流を支える、運転手としての仕事
大型トラックをはじめとする車両が50台ほどズラリと並ぶ士幌運輸。社員数約60名のうち、45名がドライバーとして活躍しており、牛やジャガイモ、ビートなど地元の生産者が大切に育てた家畜や農作物を乗せて日々運んでいます。牛なのか、農作物なのかによって使う車両の形が異なるため、運搬するものごとに担当を付け、一人一台の固定車両が割り振られています。
運転手として活躍するためにはもちろん大型免許が必要ですが、士幌運輸では資格取得支援制度を利用し免許を取得することができます。条件によって資格費用が全額免除されるというものですが、現在高校卒業後に入社した1名の社員がこの制度を利用して免許取得し、活躍しています。
免許を取得し実際に運転ができるようになるまでは、物資の積み込みや、社内での作業や必要な知識を身に付けながら自分のできる業務を行います。

生産者の思いを安全に届けるために
社歴6年目の富田さんが担当しているのは、ミルクローリー車です。町内の農協に所属している酪農家を回って生乳を集め、音更の加工工場まで届けているのですが、生乳を回収する際には品質チェックを行うのも仕事のひとつ。安全な生乳を消費者へ届けるためにはかかせない作業を担うため、年に1度生乳の取り扱いに関する講習を受けているそうです。
基本的には1回の運送で3~4軒の酪農家を訪問し、14,000L(リットル)ほどの生乳を集めます。これを1日2回、朝8時頃に車両に乗り、事務所に戻って一日の作業を終えるのは夕方16時頃です。
温度管理や衛生面を徹底するなどして、「安全な生乳を、安全に運ぶ」ことが富田さんの毎日の仕事です。運ぶものは運転手や時期によってそれぞれ異なっていても、自分の運ぶものと仕事に向き合う姿勢は変わりません。一人ひとりが地元の生産者の思いを大きな車両に乗せて、走っているのです。

明るく前向きに、皆で協力しながら
敷地内に並ぶ車両のどれもが、ピカピカに輝いています。社内に完備されている高圧洗浄機を使って、それぞれが自分の車両を清潔に保っているのです。
夕方、士幌運輸の事務所には、その日の運転作業を終えた運転手たちの明るい会話が飛び交っていました。地域の物流を支えるため365日トラックを走らせる士幌運輸。勤務はシフト制で、担当によって勤務時間も少しずつ違うため、社員全員が揃う機会は多くありません。
それでもお花見や忘年会などの行事や、日常の挨拶などを通して、明るい雰囲気が生まれているのでしょう。皆で調整しながら、それぞれの家族行事なども大切にできるように協力し合っているそうです。
