株式会社 士幌町振興公社
町を支える畜産。外へ広めるブランド牛
士幌町は、酪農や畜産が盛んに行われている町です。たくさんの農家が肉牛を育てており、現在、飼育頭数は日本一の水準を誇ります。士幌町の広々とした大地、清らかな空気と水で育つ「しほろ牛」は、町のブランド牛として、年間約11,000頭が関東・関西方面へ出荷されています。脂肪が少なく、ジューシーで柔らかい赤身が特徴で、品質の良さと生産地の安全性にも高い評価を集めています。
ふるさと納税の返礼品になっていたり、町では「しほろ牛肉祭り」が開催されるなど、「しほろ牛」は士幌町の特産品として定着していると言えるでしょう。

おいしい加工品として、牛肉を届けるために
町では、多くの牧場や管理施設が安定した牛肉の生産に向けて協力しています。士幌振興公社は「しほろ牛」を生産していくため、1987年に食肉処理施設として建設されました。現在は町内5万頭の肉牛を基盤とし、枝肉にて入庫後、脱骨、整形、小割等の牛肉の処理加工を行っています。またミンチ棟では牛肉の加工品を製造するため、外国産の牛肉の処理加工を行っています。
ミンチ棟での主な業務は施設名の通り、入庫されてきた牛肉をミンチにする作業です。1日に2~3.5トンの牛肉を処理加工していきます。現在は基本的に6名体制で各工程を分担し、作業にあたっています。朝8時頃に機械を回し始め、各自責任を持って、自分の持ち場を担当しています。
基本的には午前中で肉をミンチにする作業を終え、昼休憩の後、午後は工場や機械の清掃を行います。安全な食品を食卓へ届けるためには、徹底的な衛生管理が欠かせません。ここでミンチにされた肉は町内の工場へ渡り、冷凍食品に加工されていきます。

安全を守るため、コツコツと取り組む衛生管理
安全な食品を届けるため、袋の開け方ひとつとっても、きちんとルールが決められているそうです。他の仕事と同じように覚えることは多くありますが、最初は教えてもらいながら大体3ヵ月程度で一連の作業を身に付けることができます。
肉を運んだり、機械を動かしたりと体力を使う仕事ではありますが、女性は重い物を運ぶよりは細かい作業を担当するなど配慮しつつ、全員で協力しながら毎日の仕事を進めます。
時期によって若干の差はありますが、基本的には毎日同じ時間に仕事が始まり、同じ時間に一日の作業を終えます。日々の作業内容も大きく変わらないため、一連の作業がしっかり身に付けば、落ち着いて働くことができる環境です。一人ひとりが、ひとつの作業にコツコツと向き合い続けることが、安全でおいしい食品を作るために必要とされているのです。

