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子育て支援住宅での暮らし

永長さん一家

士幌町の子育て支援「子育て支援住宅」

子育て支援住宅で暮らす永長理(あや)さん理菜さんと、息子の柚采(りと)くん。理さんは十勝の中核都市である帯広市出身、里菜さんは士幌町出身。結婚を機に、士幌町で新生活をスタートしました。

士幌町では2004年に「士幌町次世代育成支援行動計画」を策定。子どもたちや、子育て家庭を対象とした支援に取り組んできました。一連の計画の一環として、公営の子育て支援住宅が完成したのは2017年のこと。永長さん一家が暮らすのはその中の一棟です。

子育て支援住宅の外観。

バリアフリーで収納が多く、子育てに配慮された住宅

士幌町で農業を営む理菜さんの実家の畑を理さんが受け継ぐことになり、理菜さんの父から農業のノウハウを教わるようになったのが2017年夏。子育て支援住宅には、翌年1月に入居。理菜さんの両親から情報を聞いて応募したのだそう。

平屋建ての住宅は、バリアフリーで収納が多いのが特徴。「子どもが小さいから、物を出しておくのはちょっと不安。最低限の物だけを出して、他は仕舞っておけるので助かります」と理菜さん。柚采君はハイハイがすっかり上手になってきたそう。掴まり立ちもするようになり、「もう少しで歩けるようになりそう」と、うれしそうな様子です。段差のない環境は、子どもがいる家庭には、とても安心です。

住宅以外にもさまざまな支援が

士幌町では、出産や入学に伴う祝い金制度をはじめ、中学生までの医療費無料や保育料軽減などの各種支援制度が充実しています。また、町内のスーパーでの買い物も割安になるのだとか。「士幌町のジャガイモを使ったポテトチップスやコロッケなども、とてもおいしいんですよ」。

帯広出身の理さんからすると、札幌圏などへのアクセスには少々不便を感じるところ。とはいえ、町内に住む理菜さんの幼馴染との交流もでき、「とても仲良くさせてもらっています」と話してくれました。少しずつ、士幌町での暮らしの基盤を固めてきたところです。

畑を継承し、仕事にも精が出る毎日

「この1年は、とにかく必死でした」と振り返る2人。子育ても仕事もすべてが初めての挑戦で、手探り状態でした。子育てに関しては、「義理のお姉さんや子どものいる友だちにも相談できるので、助かっています」と理菜さん。団地周辺は車通りも少なく、「子どもを連れて散歩するのにものんびりできる。歩けるようになったら、その良さをもっと感じられるんじゃないかな」とのこと。

理さんは、2018年夏に義理の父から正式に畑を継承しました。地域の青年部にも入り、同年代の先輩陣から大いに刺激を受けているとか。「毎日が勉強の連続です。みんな生まれたときから農業の世界で生きている。自分は土俵にも上がれていない状態。まずは、ひとりで作業をできるようになることが目標です」と意気込みを語ってくれました。