合同会社SunVillage石村さんインタビュー! 士幌町地域おこし協力隊から起業し新たな挑戦へ!!

合同会社SunVillageを起業した石村茉矢さんにお話を聞きました。

北海道出身の石村茉矢(まや)さんは、2017年に士幌町地域おこし協力隊に応募し、士幌町にやってきました。士幌町という存在すら知らず、まったくの新しい環境のなか、3年間協力隊として活躍したのち、士幌町で起業することを選択。合同会社SunVillageの代表として、新しいスタートを切りました。

そんな石村さんに協力隊での仕事や今後についてお話を聞いてみました。

豊頃のジュエリーアイスとSunVillageの石村さん
合同会社SunVillage代表の石村茉矢さん。豊頃のジュエリーアイスを見に行ったときの写真です。

士幌町で地域おこし協力隊として活動しようと思った理由は?

大学卒業後に食品企業に就職しましたが、もともと興味のあった“地域おこし”をやりたい!と思い、地域おこし協力隊の求人を探しました。もともと北海道出身なので、道内のどこか行ったことのないところに行こう、と思っていたところ、士幌町の求人を発見。

正直、士幌町のことは全く聞いたことがなく、どんな町なのかイメージもつきませんでしたが、求人を見ていると、当時リニューアルを予定していた「道の駅ピア21しほろ」のオープンや販売の支援、観光協会の業務など魅力的なお仕事だったので士幌町の地域おこし協力隊に応募しました。

「道の駅ピア21しほろ」で食べ物を売っている石村さん
「道の駅ピア21しほろ」で出店を手伝う石村さん

地域おこし協力隊時代の仕事や活用内容は?

2017年の1月に着任し、4月にリニューアルオープンする道の駅ピア21しほろのオープンに向けて、出店事業者さんをまわったり、お店のレイアウトを考えたりPOPを作ったりと準備に励みました。

夏になるとしほろ7000人のまつりや牛肉まつりなど、盛りだくさんのイベントに参加しました。2年目は第三セクターとなる(株)CheerSや食品加工研修施設のしほろキッチンの始業前の準備もしたりと、多くの業務に携わらせていただきました。最終の3年目にはふるさと納税を担当し、ポータルサイトの管理や事業者さんと返礼品の企画、動画やHPの制作などにたずさわりました。

また、当時の協力隊のメンバーで企画し、町民の方々と一緒に街中をアイスキャンドルや雪像で飾る「Shihoro on ICE」という冬のイベントを開催しました!

他の協力隊員との集合写真
協力隊に入りたてのころ、道の駅OPEN準備中の協力隊の集合写真です。

地域おこし協力隊を卒業後、士幌町に残ろうと思った理由は?

士幌町に残ろうと思った理由は2つ、「仕事」と「人」です。

3年間、地域おこし協力隊として、いろんな業務に携わらせていただきました。道の駅、観光、移住定住、ふるさと納税と町の外へ発信し、外とつなげるお仕事はどれも面白く、やりがいがありました。もっとこんなことがしたい!という思いが膨らんでいる中、3年間という任期が迫ってきました。それで、この町に引き続き残りたいと思うようになりました。

そのため起業という形でこの町に残ることになりました。

そしてこの3年間、士幌町でたくさんの方々と出会うことができました。皆さん、移住したてのころから優しく、とってもお世話になりました。

その方々ともっとお話ししたい、もっと一緒にお仕事がしたい、もっと何か一緒にできることはないかな?と思うようになり、「任期終了!はいさようなら~」と地元に帰るイメージは、あまりありませんでした。

アイスキャンドルイベントでほかの隊員と写真を撮る石村さん
アイスキャンドルイベント「Shihoro on ICE」を立ち上げ、現在も継続しています。多くの町民が賛同・協力してくれています。

いろいろな選択肢があるなかで、起業をしようと思った理由について教えてください

協力隊任期中に携わったお仕事を引き続き行いながら、自分のやりたいことをやっていくにはどうしたらよいのかを考えたときに、町内企業への就職ではなく「起業」という形だとそれができるのでは、と思うようになりました。

協力隊には起業支援補助制度もあるのでそちらも活用しながら、経営も何もかもが勉強不足ですが、チャレンジしてみよう!と思いました。

合同会社SunVillageはどういう会社ですか?

合同会社SunVillageは、太陽(=Sun)のような明るい田舎(=Village)にという思いで名づけました。地域の魅力を発掘、発信し人と人、まちと人のつなぎ役になり、太陽のように必要不可欠な存在でありたいという気持ちを込めました。

現在は、まずメインとしてふるさと納税の一部の業務を受託しています。おもにふるさと納税の寄附とりまとめやポータルサイトの管理、返礼品の企画・開発などをおこなっています。

その他、チラシなどの印刷物の作成や、ドローンによる写真撮影、イベントの企画などを行っています。

今後は、士幌に足を運んでもらいさまざまな体験をしてもらえる企画や、「農業」という地域の特色をいかした「農村ホームステイ」などにも携わりたいと思っています。まだ起業したてなので、今はとにかくいろんなことにチャレンジしたいという思いがあります。

他の隊員と白雲山で撮った写真
ヌプカの里から白雲山登山を楽しみました。

士幌町の良いところは? また、北海道や士幌町に住みたいと思っている人たちに伝えたいことは?

やはり士幌町は「人」と「自然環境」が良いです。とてもあたたかく、面白い人がたくさんいます。そして皆さん士幌町が大好き。

士幌町は、田舎ぐらしをしたいと考えている方には、“ちょうど良い“田舎なのではと思います。

私の場合、田舎暮らしをしたいと言っても、やはり買い物や交通の便が気になりました。士幌町は、帯広市街から北に40キロ、車で40分で行くことができます。帯広市には駅も空港もあるので帰省や遠出にも不便しません。帯広から士幌にむかう音更町には、ホーマックやツルハ、スーパーなどがあります。町内にももちろんスーパーがあるので、普通の生活が送れます。

自然環境は、北海道ならどこでもですが、士幌町は内陸にある農業の町。そして十勝平野の中にあるので、四方どこを見渡しても畑!! 植えてある農作物によって、作物の生育状況によって、そして四季が移り変わるごとに景色が変わるんです。

北西にはドーンと東ヌプカウシヌプリの山がたたずんでいます。町出身の子どもたちは、写生会では山の絵を描くそうです。移住後3年経った今でも、毎朝山をみると「きれいだなぁ」と思います。星空もとってもきれいです。

しほろヌプカの里の初日の出
2019年の元旦、しほろヌプカの里で見た初日の出を撮影しました!