士幌の新しい冬イベント。~Shihoro on ICE~
士幌の街にアイスキャンドルが並ぶ
1月末日、士幌町タウンプラザ前にはたくさんのアイスキャンドルが並び、市街地を照らします。
この取り組みは「Shihoro on ICE」。2018年の1月に始まったこのイベント。今では士幌の新しい冬のイベントとして知られるようになりました。
実は集まったアイスキャンドルは町民有志が持ち寄ったもの。町の人を巻き込んだ地域イベントとして成長を続けているのです。

4名で始めたイベントが、どんどん広がっていく
もともと士幌町には冬を代表するイベントがありませんでした。「それは寂しいよね。何かできることはないかな」ということで当時の地域おこし協力隊のメンバーがアイスキャンドルイベントを思いつき始めました。
実は昔、今はすでに亡くなってしまった足立隆夫さんという方が、毎年ひとりでアイスキャンドルを作り続けていたのだそう。作ったキャンドルは町内のきくや旅館や、かつては開催されていた「しほろ雪ん子祭り」で披露されており、町民が楽しみにしていたのだとか。昔の思いや歴史を引き継ぐという意味合いもあったそうです。

当時の地域おこしメンバー4名が、町民に声をかけ、アイスキャンドルの製作を依頼して回りました。思いに共感してくれた人が、家庭でキャンドルを作ってくれ、初年度は400個のキャンドルが集まりました。軽トラックに乗せてたくさんのキャンドルを持ってきてくれた農家さんもいたのだとか。
そして、この動きに呼応し、士幌町商工会青年部OBの人たちが声をかけあって、このイベントに合わせて雪像づくりにも取り組んでくれました。
また、農家や町内の企業、有志がキャンドルの土台作りや当日のイベントを盛り上げに来てくれます。

現在は、新しいメンバーも増え8名の実行委員がおり、町民とともにアイスキャンドル製作を行っています。当時の地域おこし協力隊であり、現在も実行委員である石村 茉矢さんは「やりたい人たちの想いで出来上がったイベントです。とにかく自分たちが楽しむことも大事。2020年は士幌町100周年の年なので、新しいチャレンジもしていきたい。大きなイベントにしていけたらと思っています」と言います。
2020年までは、士幌町タウンプラザのみで開催していましたが、2021年以降は士幌の旧駅舎で灯してみようという動きもあるなど、「Shihoro on ICE」はどんどん進化を続けています。

アイスキャンドルの作り方
アイスキャンドルは意外と簡単に製作することが可能! 基本的にはバケツに水を張って凍らせてひっくり返すだけ!!
気温の低い北海道ならではの遊びです。

