士幌町再生可能エネルギーゾーニングマップの策定・公表について

1.概要

 士幌町では、脱炭素社会実現に向け、2022年6月にゼロカーボンシティ宣言を行い、2050年までに二酸化炭素排出量実質ゼロを目指しており、令和5年4月には本町のCO2排出量の現状や再生可能エネルギーのポテンシャルを明らかにし、地球温暖化対策を通じて地域課題の同時解決するための施策を定めた「士幌町再生可能エネルギー導入計画」を策定しました。

 ゾーニングマップは、環境省の補助事業を活用して、「士幌町再生可能エネルギー導入計画」を踏まえつつ、本計画を確実に推進するため、再生可能エネルギーのポテンシャルに対する各種再エネ導入の適地抽出、再エネ導入の促進エリア検討のための情報整理、ゾーニングマップ作成及びマップに対する意見聴取を行い、策定しました。

2.ゾーニングについて

 ゾーニングは、地域における理解醸成や利害関係者への配慮、環境への配慮を図りながら、地域の再エネ事業に関する促進区域や、保全すべき区域、調整すべき区域などを明確化するために⾏うものです。

 本町のゾーニングマップで対象とする再生可能エネルギーは太陽光発電と風力発電であり、ゾーニングの対象地域は町内全域です。

 また主な実施項目として下記を実施しました。
(1)地域の自然的、経済的、社会的条件を踏まえた既存情報の収集及び整理
(2)追加的な環境調査等の実施
(3)有識者や利害関係者、地域住民等からの意見聴取

主な実施項目結果は下記のとおり

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 地域の脱炭素化のためには、地域資源である再生可能エネルギーの活用が必要です。
 しかし、再生可能エネルギーの活用に際しては利点がある一方で、配慮・解決すべき課題が並存するため、地域における理解醸成や利害関係者への配慮、環境への配慮が必要です。

【利点】  エネルギーリスクの低減(⽯油価格⾼騰(電気代等へ)の影響低減など)  災害に強い地域づくり (⼤規模停電時の⾃⽴機能など)  地域経済の活性化   (雇⽤創出、新産業創出など)  不動産の有効活⽤   (⼟地や建物の余ったスペースの有効活⽤など) 【課題】  景観への影響  (眺望の阻害、など)  ⾃然環境への影響(貴重な動植物の⽣息地の破壊、動物の繁殖への影響など)  ⽣活環境への影響(騒⾳、振動、超⾳波など)  安全性への懸念 (⼟砂災害の誘因など)  廃棄物の問題  (太陽光パネルの発電事業終了後の跡地対応など)

3.ゾーニングマップのエリア設定

 ゾーニングにおけるエリア区分の設定は国基準・道基準を参考にしつつ、分かりやすさの観点も踏まえ①保全エリア②調整エリア③配慮エリア④促進エリアの4つを設定しました。

① 保全エリア  地域の自然的・社会的条件に応じた適正な配慮の観点から、法令等で発電施設の設置が困難な区域と、環境保全・農地保全を優先する区域 ② 調整エリア  地域の自然的・社会的条件に応じた適正な配慮の観点から、法令等で発電施設の設置に際して許認可が必要で、地域の利害関係者・環境等との調整が必要な区域。 ③ 配慮エリア  促進エリアに設定する際に、地域の自然的社会的条件に応じて環境の保全への適正な配慮が必要な区域。 ④ 促進エリア 配慮エリアでの調整・配慮事項を踏まえ、地域の利害関係者・環境等への調整・配慮を図りながら設定する、再生可能エネルギー導⼊の適地として設定する区域。

4.ゾーニングマップの策定

上記を踏まえ、下記のとおり策定を行いました。
 

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5.補足

 ゾーニングマップにつきましては、令和6年度士幌町ゼロカーボンシティ推進協議会において促進エリア内の「促進区域」を協議いたします。

◆促進区域とは
 「促進区域」とは、温対法第21条第5項2号に規定する市町村が定めるよう努めるものとされている「地域脱炭素化促進事業の対象となる区域」を指します。

 温対法改正により、市町村はあらかじめ経済性や地形、地域住民の了解などの条件を満たしたエリアを「促進区域」とし、太陽光発電所や風力発電所などの再生可能エネルギー事業を誘導することができるようになりました。

 本町につきましては、環境情報等の重ね合わせを行い、関係者・関係機関による配慮・調整の下で、広域的な観点から、促進区域を抽出する「広域的ゾーニング型」の手法を用いて、再エネ導入に問題の無い適地を促進区域として設定します。

6.お問い合わせ

地域戦略課 ゼロカーボン推進係
TEL:5-5212/FAX:5-4304