駆虫薬散布によるエキノコックス対策について
エキノコックス症とは
エキノコックス症とは、エキノコックスと呼ばれる寄生虫の卵が、ヒトの口から体内に入り、幼虫となって肝臓などに寄生し、肝機能障害などを起こす病気です。
エキノコックスについて、詳細は北海道立衛生研究所のホームページをご覧ください。
感染経路について
ヒトの体内にエキノコックスの卵が入るのは、エキノコックスが寄生したキツネや犬、そのふんに直接触るなどの場合が考えられます。
ヒトからヒトに感染することはありません。
※猫やタヌキの体内ではエキノコックスの生育が悪いことから、虫卵を作ることは稀と言われています。
しかし、全く無視はできない媒介動物でありますのでご注意ください。
エキノコックスの予防について
人がエキノコックスに感染しないために
○外から帰ってきたら、手を洗いましょう。
○キツネやその糞を直接触らないようにしましょう。
(糞を処分する際は、シャベルなどで、30cm程の穴を掘って埋めるなどの処理方法があります。)
○野山の果実や山菜などを口にする場合は、よく洗うか、十分加熱してから食べましょう。
(エキノコックスの卵は、熱に弱いため、煮沸(100℃で1分)すると殺滅できます。)
○沢水や小川などの生水は飲まないようにしましょう。
○残飯や生ごみを放置しないようにしましょう。
犬の飼い方にもご注意ください
犬はエキノコックス症に感染してもほとんど症状を示しませんが、糞便中に虫卵を排出するため、飼い犬から人に感染してしまう恐れがあります。
犬は感染した野ネズミを食べることで感染するため、飼い犬が野ネズミを食べてしまうのを防ぐことが大切です。
○放し飼いはやめましょう。
○散歩のときは、拾い食いをさせないようにしましょう。
○散歩させた後は、足の裏等をよく拭き、汚れを室内に持ち込まないようにしましょう。
○感染の不安がある場合には、かかりつけの動物病院に相談しましょう。
駆虫薬散布について
町では令和5年度より、エキノコックス対策として、キツネの体内からエキノコックスを排出し、ヒトへの感染を防止する駆虫薬(虫下し)の散布を始めました。
駆虫薬はキツネはもとより犬、猫などが食べても健康に問題はなく、エキノコックスだけに効き目があります。駆虫薬を混ぜた餌を野外に散布して食べさせることにより、キツネのエキノコックス感染率を下げる効果が期待されます。駆虫薬の散布は月1回、5月から10月の計6回実施します。
駆虫薬散布調査結果について
町ではエキノコックス駆除事業として2023年5月にキツネのエキノコックス感染状況の予備調査を行い、同5月より駆虫薬散布によるエキノコックス対策を開始しました。また、ベイト散布の効果を検証するため11月にキツネのエキノコックス感染状況調査を行いました。5月(散布前)及び11月(散布後)に実施した感染状況調査の推定結果においては、ベイト散布後では抗原陽性の値が減少、また虫卵の排出も抑制できていることから駆除の効果が顕著に出ていると推測されます。
詳しくは下記の報告書(PDF)をご覧ください。
エキノコックス症検診(検診案内)
町ではエキノコックス症検診をおこなっております。
詳細については、保健福祉課健康推進係にお問い合わせください。
電話番号:01564-5-2108
お問い合わせ
産業振興課畜産林務係
TEL:01564-5-5220